前回、子どもに対して「ほめる」「しかる」という指導を通して、こちらの思いをいかに正しく伝えるか、ということを書きました。
今回はもう少し技術的なことに触れたいと思います。
私は、子どもが一定の年齢(小学5年生ぐらいです)になるとはっきりと言うように心がけています。
具体的にひとつ
「おまえは問題を解くのは確かに早い。しかし必ずミスをする」
これは「もっと慎重に問題を解きなさい」と言う主旨ですが、先にほめ言葉(プラス)を入れているので、
後半のしかり言葉(マイナス)が子どもの頭にスムーズに入ってくれます。
そして、一か月ぐらい時間を置いて「おまえは必ずミスをする。しかし問題を解くのは早い」とプラスとマイナスを入れかえます。人間の心理として、あとの言葉の方が印象に強く残るので、同じ指導ですが、子どもの中によいイメージで残ってくれます。
さらに一か月ぐらいして
「まわりを見なさい。おまえが最初に問題を解き終えた。ただし、点数も一番になるかどうかはわからん。残り時間をどう使うかを考えなさい」と言うと、すべての生徒さんが真剣にミスはないかと見直してくれます。
このような指導で、子どもの課題が簡単に解決する訳ではないのですが、しかられながらも、
認められているので指導の目的を正しく理解して前へ進んでくれます。
【おかあさん、深呼吸しましょう 第195回】
シティーメイト2022.7月号掲載
2022-07-15 19:48:09
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