マスクが必需品となって2年になります。医療の立場では、マスクをはずすのはまだむずかしいと思います。
ただ、子どもの発達・教育の観点からはマイナス要因がけっこうあります。
まず、相手の表情から心情を読みとるとき、どうしてもマスクがさえぎってしまいます。
幼少の子どもにとって、お母さんは、お父さんは、先生は、友だちは「今おこってるの?」「許してくれてるの?」などの微妙なニュアンスをうまくキャッチできていないことがあります。
次に「声が正しく伝わらない」ということがあります。英語の授業で「th」や「f」の発音を教えるときは、仕方ないのでマスクをずらします。
また、生徒さんの発音がわかりづらいこともあります。音読のときは換気とサーキュレーターをフル稼働させます。
今では様々な立場の方が、マスクが子どもの発達に支障をきたすという見解を述べられはじめました。
しばらくのがまんが必要ですが、よい方向に進んでほしいと思います。
最後に、こちらの意図をわかりやすい表情で返してくれる生徒さんがおられます。頭を上下に、しっかりうなづいてくれる子どもです。本人はそれほど意識していないと思いますが、かなり助けられています。
マスクを介してのコミュニケーションには「正しくうなづく」ことが重要であると、改めて感じたしだいです。
【おかあさん、深呼吸しましょう 第192回】
シティーメイト2022.4月号掲載
2022-04-06 16:31:44
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