学習塾の立場から子どもを見ると、どうしても学力という方向からの印象が強く植えつけられます。それ以外の優しさ、協調性のような要素は隠れてしまいます。
無意識のうちに、学業の優秀な子どもは全てに優秀である、みたいな先入観に支配されてしまいます。そうすると、学力の劣る子(=指導に時間がかかる子)に対して、マイナスの印象が必要以上に強くなります。
目の前の子どもが変化しているのではなく、大人の頭の中で勝手に変化させているのです。
さて、これを回避する方法ですが
◎思いきって教室から出る。
◎勉強以外のことでコミュニケーションを取る。
など、大人の方から動くのが最善と考えます。子どものちがった側面が見えたときは、このような場面が多く、角度を変えると、ほんとうに別人に見えることがあります。
そして、ここで得た情報は貴重であり、そのあとの指導にきわめて有効に機能します。
さらに、勉強もできて、マナーのよい子(=手のかからない子)に対しても、少し角度を変えると、
実は悩みだらけ、不満だらけ、というケースはたくさんあります。(こちらの方はよく見逃されます)
解決できるかどうかの前に、全ての子どもが不満、悩みをかかえており、一方向ではなく、角度を変えると、
突然その正体が見えることがあります。
【おかあさん、深呼吸しましょう 第190回】
シティーメイト2022.02月号掲載
2022-02-09 17:07:14
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