昨年、同じようなテーマで書きましたが、今回は少し深めてみたいと思います。
初めて野球をする子、初めて自転車に乗る子には、一定のルール、方法をまず「教えます」。
次に、実際に「やらせてみます」。
すなわち、指導というのは「教える」と「やらせる」の組み合わせで進んでいきます。
私自身、経験が浅かったころは、このバランスに苦労しました。「教える」ことに時間を使いすぎて「残りは宿題」みたいな授業をたくさんしていました。
「やらせる」量が不十分だったのですが、子どもができなかったときに
「なんでわかってくれないの」って叱っていました。
むずかしいのですが、この2つのバランスは年齢、能力、意欲などによって変えていくことも重要です。
少し劣る子どもには「教える」を増やしたり、意欲の高い子どもには「やらせる」を増やしたり。
そして、この2つの総量が「わからせる」になります。
ただ、指導者としては更に「考えさせる」という領域を目指すべきと考えています。
早い子は小学生ぐらいに到達してくれます。
自分の意志で「考えて」進んでいける子は少々の困難や挫折も、なんとか越えてくれます。
「学力の向上」という価値をもっと発展させて、大人になったとき、
自分はどう振るまうべきかを「考える」ように指導することが大切な責任だと感じています。
【おかあさん、深呼吸しましょう 第188回】
シティーメイト2021.12月号掲載
2021-12-07 19:27:32
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