これまで「子どもの将来に対して何をすべきか」をテーマにいくつかご紹介しましたが、今回は「子どもの今、に対して何をすべきか」を書きたいと思います。
学習塾に求められることは 「成績の向上」「志望校への合格」です。では、その目標達成のため一直線に…となると、やはりむずかしいと思うのです。それに先立って、あるいは並行して未成熟な子どもの 「心」の部分をある程度安定させておくことが必要となります。
具体的には、教室という空間において「勉強がよくわかる」に加えて「先生にほめてもらえる、しかられる、認めてもらえる」「友だちに会える、助けてもらえる、助けてあげる」のような気持ちにさせることです。
「自分はこの場にいることに価値がある」「この場にいることを許されている」と思ってくれたらオーケーです。すなわち「ここには自分の存在証明がある」という感覚です。
これは学校や家庭でも同様です。また、人数が多い方がよいとか、一人はいけないという考え方とも異なります。
さらに、子どもの心の状態は様々なので「ほめればよい」 「話しかければよい」ということでもありません。(むずかしいです)
ただ、子どもにとってそのようなスペースがいくつかあるのが理想ですが、一か所でも大丈夫です。そして、この反対の概念が「無視する」「排除する」となりますが、これは絶対に避けてほしいと思うのです。
【おかあさん、深呼吸しましょう 第207回】
シティーメイト2023.07月号掲載
2023-07-16 18:34:52
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