子どもの学習を評価、指導する際、どうしても全体の印象、イメージが支配してしまいます。「この子はよくできる」「この子はまだまだ」みたいな感じです。ところが細分化すると「計算はできるけど、文章問題に弱点があり」のように課題は子どもによって異なります。
私が手本としているは少年野球の指導です。まず、ボールの握り方を教える。投げ方、受け方を教える。バットの握り方、振り方を教える。走塁を教える。ルールを教える。まだまだたくさん…。毎日教える訳ではありません。週に数時間です。能力、知識、意欲の差もあります。それでも小学5年生ぐらいになると試合ができるようになります。
勉強の指導も同じだと思うのです。英単語を教える、覚えさせる→英文法を教える、わからせる、のプロセスがあって、はじめて読解問題にチャレンジできるようになります。いきなりホームランを打つのが不可能なのと同様に、いきなり入試問題を解くのも不可能です。したがって「これぐらいできるでしょう」「なんでわからないの」というあきらめの気持ちを大人が持つ必要はありません。また、ゴールばかりを見て「大丈夫かな?」と考える必要もありません。
「ひとつひとつの課題を解決して進んでいく」が最善の方法になります。
【おかあさん、深呼吸しましょう 第205回】
シティーメイト2023.05月号掲載
2023-05-12 16:54:22
教育コラム一覧
| コメント(0)